経産省と環境省は、企業の温暖化ガス排出量の「報告内容と公表手法を見直す」となりました。
具体的には、事業所ごとの詳細や、サプライチェーン全体での排出量など、さまざまな視点での排出量を見える化する方針です。
公表期間も2年間から1年未満に短縮され、期間の面でも詳細に見える化します。
◆ 排出量の報告方法の変更時期
2021年度分の排出量を報告する2022年度分から新制度を適用し、2023年度には完全にスイッチする。
◆ 排出量の報告対象者
年間3,000トン以上の二酸化炭素を排出する、13,000事業者が対象
今後は、製造メーカーは「調達部品」「原材料の生産過程」の排出量も含めたサプライチェーン全体の二酸化炭素排出量の報告も求められる。
製造メーカーは自社の生産過程だけではなく、仕入先や運送などによる二酸化炭素排出も管理され、サプライチェーン全体が製造メーカーの企業イメージにつながるので、全体を通した排出量削減の施策を検討することになる。
たとえば、アップルは2030年までにサプライチェーンの全てにおいて、カーボンニュートラルを実現すると宣言している。
サプライヤー110社に対して、アップル自身がサプライチェーン全体のクリーンエネルギー施策に膨大な投資を負担している。
日本の大手製造メーカーが、同様の投資を実現できるか不明ですが、サプライチェーン全体で二酸化炭素の排出量を削減するためには、資本力が強い製造メーカーが積極的に投資を請け負わないと実現しないだろう。
最近、カーボンニュートラルという言葉を聞かない日はない。くらい環境改善への取り組みが示唆されています。
それほど、地球の環境課題は深刻で全世界が一丸となって環境改善に努める必要がある。
特に大企業や温暖化ガスの排出への影響が大きい業界は積極的に環境改善に取り組むべきだ。
温暖化ガス排出ワースト3
・火力発電
・工場の排出ガス
・自動車の排気ガス
特に火力発電による環境汚染は影響が大きく、本来ならクリーンエネルギーで最も強力な原子力発電を稼働させたいところだが、東日本大震災以降、原発の再稼働の議論は困難であり、解決策は再生可能エネルギーの拡大一択なのです。
今後は、工場や設備の屋根に太陽光発電システムを設置し、昼間の使用電力は太陽光発電の発電電力でまかない、夜間は蓄電池に蓄電した電力を放電し、できる限り火力発電に頼らない電力マネジメントが求められます。