電気自動車(EV車)や家庭用蓄電池など、社会に普及している蓄電池は「リチウムイオン電池」が主流です。
リチウムイオン電池は、ここ数年で耐久性やサイズなど飛躍的に改善されていますが、リチウムイオン電池のリスクとして「発火」は免れません。
また、電気自動車(EV車)においては「航続可能距離」、リチウムイオン電池全体としては「寿命」「価格」が継続的な課題です。
リチウムイオンの主な原材料はコバルトで希少金属資源なので、供給量に対して需要過多になれば価格が高騰し、蓄電池の導入コストにも影響します。
リチウムイオン電池の抜本的な課題を解決しうる次世代蓄電池が「全固体電池」というわけです。
全固体電池の特徴は?
全固体電池のリチウムイオン電池に対する主な特徴は以下です。
【全固体電池の原材料】
希少金属のコバルトを使用しない。
【全固体電池の大きさ】
発熱が少なく冷却不要なので小型化できる。
【全固体電池の出力】
トヨタ自動車では従来蓄電池の3倍以上の出力を達成。
【全固体電池の航続距離】
フォルクスワーゲンでは、従来蓄電池の1.8倍を達成。
【全固体電池のその他の特徴】
引火や液体漏れのリスクが小さく安全性が高い。
◆ リチウムイオン電池と全固体電池の違い
【安全性・サイズ】
リチウムイオン電池と全固体電池の違いは、上図のようにイオンが移動する媒体(電解)が、液体か個体かの違いのです。
リチウムイオン電池は媒体が電解液で液体なので、液漏れを回避する仕様や、電極にカバーが必要でどうしてもサイズが大きくなってしまいます。
一方で、全固体電池は液漏れの心配はなく、電極カバーも不要なのでリチウムイオン電池と比較すると小型化が可能です。
【出力】
リチウムイオン電池と比較すると全固体電池は、出力密度が高く、電気自動車(EV車)に搭載すると航続距離が長く、充電時間を短時間にできます。
電気自動車(EV車)にとって「航続距離」「充電時間」は極めて重要な要素なので、全固体電池の優位性は高いです。
エコ発電本舗では、家庭用蓄電池を多数販売しておりますが、現時点ではラインナップの全てがリチウムイオン電池です。
時期はわかりませんが、全固体電池が家庭用蓄電池の主流に変わるかもしれません。
新しい技術が紹介されると、現商品の導入を見合わせるお客様が一定数いらっしゃいますが、どの時期に導入しても新しい製品は開発され続けるので、次世代製品のリリースを待つことが得策とは言い切れません。得策の場合もございます。
家庭用蓄電池においては、現用品でも十分利便性が高く、価格低下によりかなり高い費用対効果も享受できます。