近年、国による再生可能エネルギーの普及が促進されています。
2015年9月には経済産業省による再生可能エネルギー政策の見直しもスタートしました。
しかし、どうして再生可能エネルギーはこれほどまでに推進されているのでしょうか?
再生可能エネルギーとは?
再生可能エネルギーとは、太陽光をはじめとした風力、水力、地熱、太陽熱、バイオマスなどの「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」を指します。
現在、主要なエネルギー源である石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料は、数百年前の動植物の死骸によって作られたものと考えられ、いずれは枯渇すると予測されています。
一方の再生可能エネルギーは、自然の中に存在する資源のため枯渇の心配がありません。
さらに、化石燃料がエネルギーを生み出す際に二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスを排出するのに対し、再生可能エネルギーは発電時にこれらの物質をほとんど排出しないと言われています。再生可能エネルギーは、自然界に無限に存在するクリーンなエネルギーなのです。
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再生可能エネルギーが推進される理由
現在、日本ではエネルギー自給率がたったの6%と言われ、残りの94%を海外からの輸入に頼っています。
近年、発展途上国の経済的な発展によって世界的にエネルギーの需要が高まっていることに加え、産出国である中東地域の政情不安により石油の市場価格も安定しません。
世界的にエネルギー市場が不安定な状況になっているのです。
さらに、深刻なのが地球温暖化の問題です。
地球温暖化は、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが原因だと考えられています。
最近の30年間、地球の気温は上昇し続けていますが、これは18世紀半ばから19世紀にかけてイギリスで起こった産業革命と無関係ではないでしょう。
工業化が進み、化石燃料の使用が世界的に増加したことで、大気中の二酸化炭素の量が大幅に増加しているのです。
このような状況の中、枯渇の心配がなく、環境にやさしい再生可能エネルギーへの注目が高まりを見せています。
また、再生可能エネルギーの導入が促進されることで、環境に関連した業界の活性化が見込まれ、経済的なメリットも期待されています。
再生可能エネルギーにおける課題
無限に資源があり、なおかつ環境にもやさしい再生可能エネルギーですが、その美点の割には普及が進んでいない印象です。
どうしてなのでしょうか?
その理由は、「設備にかかるコストが高い」「天候や場所に左右される側面がある」からだと考えられています。
これらの課題を解決するために、政府は太陽光発電によって発電して余った電力を電力会社が買い取る「余剰電力買取制度」を2009年にスタートさせました。
続く2012年には「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」も始まり、再生可能エネルギーの普及促進に力を注いでいます。
世界各国の経済的発展が進む一方で、工業化による地球温暖化は着実に進んでいます。
枯渇の心配がない天然の資源を利用する再生可能エネルギーは、人間にも地球にもやさしいエネルギーです。
将来、子供たちが美しい地球でエネルギーに困らず、のびのびと暮らせるように家庭に太陽光発電を導入するなどして再生可能エネルギーを広めていきましょう。