九州地方のほぼ中心に位置するのが熊本県です。阿蘇山が有名で、東シナ海に面しています。日照時間は全国的に長いというわけではありませんが、太平洋気候に属し、温暖な地域で、全国有数の農業県として数えられています。
その熊本県では太陽光発電を推進し、農業はもちろんさまざまな分野で日光からの恩恵を受けようとしています。
長期的な構想を打ち出した中の具体的な施策として、2009年から「くまもとソーラープロジェクト」を推進しています。
熊本県を太陽光発電の先進的な地域にするべく、県内の産業を巻き込んでの太陽光発電普及に取り組みました。発電モジュールの提供企業として富士電機システムとホンダソルテックを誘致。自由自在にぐにゃりと形状を変える、フレキシブル燃料電池の実地実験なども行いました。地道な取り組みを続ける中、プロジェクト実施期間に住宅用太陽光発電を全国2位の普及率に押し上げました。
また、相次いでの民間業者の参入にもつながり、その成果は非常に大きなものだったと言えます。熊本県では単に発電をするだけではなく、発電した電力の使い道についての実証実験も行いました。
そのうちのひとつが本田技研工業との協定によって実現した電動バイクや電動カートの実証実験です。クリーンなエネルギーの創出だけではなく、エネルギーのクリーンな使い方も提案していたというわけです。プロジェクトの終了後は、設立した実験施設やPR施設を利用し、引き続き太陽光発電先進県を目指してさまざまな取り組みを行っています。