太陽光発電の固定価格買取制度とは、2012年に経済産業省が主体となって始った再生可能エネルギーでの発電の促進を狙った固定買取制度で、太陽光や風力、水力などを用いて発電された電気に対して、一定の補助を行うというものです。
具体的には、これらの再生可能エネルギーで発電された電気を、国によって事前に取り決められた固定価格で一定期間の間、電気事業者に対して買取を義務づけるという内容で、前述の太陽光や風力、水力といったものの他に、地熱やバイオマスでの発電も固定価格での買取対象になっています。
そして、この制度を導入した背景には、石油や石炭といった天然資源に乏しい日本の事情を考慮して、エネルギー自給率の向上を狙うのに加え、国際的に問題となっている地球温暖化現象に対して、その原因となる二酸化炭素の排出量を削減するといった点もあります。
なお、周囲を海に囲まれ、水源や火山といった再生可能エネルギーを作りだす為の環境がそろっていた日本では、以前からこの様な再生可能エネルギーの利用促進の考えは存在していましたが、導入コストが割高であったり、発電効率が悪かったなどの理由があった為、十分な普及が行われていなかった事情がありました。
しかし、最近では、発電機材自体のコストダウンや技術の進歩による発電効率の向上などが達成されており、これらの再生可能エネルギーを利用した発電は、これからの日本の電力を支える重要な資源として期待が高まっており、この太陽光発電の固定買取制度にも同様の期待がかかっています。