各種太陽電池のご紹介Vo.2でございます。
【CIS系太陽電池】
CIS系太陽電池は、異なる特性を持った複数の半導体薄膜をヘテロ接合
してつくられ、形態としては「pn接合型」と同様です。
現在実用化されているのはCIS系と呼ばれる太陽電池です。
これは、シリコンの代わりに銅、インジウム、ガリウムなどからなる化合
物半導体でつくられております。
CIS系はソーラーフロンティアからすでに市販されていますのでご紹介
します。
まず、変換効率は10~13%程度ですが研究室レベルでは20%を越える効率
が確認されています。
光の吸収係数が高く、非常に薄い厚みで効率良く発電できます。
薄膜であることや、製造工程数が比較的少なくて済むこと、大面積での
量産技術を開発したことで、低コスト化が可能となりました。
薄膜系シリコンと同様に、金属箔やプラスチック基板への素子形成が可能
となりました。
【GaAs系太陽電池】
GaAs系は化合物半導体の代表的な太陽電池ですが、その特徴はどういう
ものなのでしょうか?
実はこの太陽電池は、すでに変換効率30%を以上を達成し、高効率であると
同時に、対放射線特性にも優れており、宇宙用としての実用化の長い歴史を
持ちます。
一方、集光型太陽電池としては、230倍集光下で効率42%が達成しており将来
への期待が大きいです。
NEDOの「革新的太陽光発電技術研究開発プロジェクト」では、2014年度末
の最終目標のひとつとして、高集光多接合太陽電池で非集光時の変換効率35%
と集光時の変換効率45%を達成しました。
さらに、変換効率50%を目指して現在も研究が進められております。
集光型とは、太陽光をレンズや鏡などを使って小面積のセルに集光することに
より、極めて高い変換効率を実現する太陽電池のことです。