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家庭用蓄電池設置は待ったほうがいい? 価格推移と設置費用を抑える方法

投稿日:2024年11月26日

家庭用蓄電池の価格はどのように推移しているのでしょうか。今が買い時なのか、それとも待ったほうがいいのか。慎重な判断が必要といえるでしょう。
本記事では、家庭用蓄電池の価格推移や導入タイミングの判断、設置費用の内訳、蓄電池設置のメリット、設置費用を節約する方法などを解説します。家庭用蓄電池の正しい価格推移と適切な導入タイミングを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


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家庭用蓄電池の価格推移

家庭用蓄電池の価格はどのように変動してきたのか、まずは近年の価格推移と今後の予測を解説します。

蓄電池の近年の価格動向と現状

家庭用蓄電池の本体価格は、技術革新や生産規模の拡大により、年々低下してきました。三菱総合研究所のデータによると、2022年度の蓄電池システム価格(工事費除く)は11.7万円/kWhで、2019年度の14.0万円/kWhから2.3万円/kWh下がりました。2015年度の22.1万円/kWhと比較すると、ほぼ半額になっています。
一方、近年は価格低下のペースが鈍化しています。背景には電子機器や電気自動車の需要増加による半導体不足、レアメタル価格の高騰などが挙げられます。また、海外からの材料費は円安の影響で上昇しています。技術革新による低価格化に対して、コストプッシュによるブレーキがかかっている状況です。

蓄電池の今後の価格動向の予測

今後、家庭用蓄電池の価格が大幅に下がる可能性は低いと考えられています。蓄電池に使用される主要な材料費が高止まりしているためです。特に製造に必要な半導体は世界的に需要が増えており、供給不足が続いています。
海外からの部材調達では円安もコスト増加の一因となっています。円高に転じればコストプッシュによる価格上昇は抑制されますが、円安が継続している現状では、蓄電池製造にかかる輸入コストへの影響は避けられません。政府や中央銀行による施策が鍵を握るものの、展望は不透明な状況です。
これらを総合すると、将来的に蓄電池価格が上昇するリスクがあると予測できます。


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蓄電池導入は早いほうがいい? 待ったほうがいい?

前述した価格動向を踏まえ、蓄電池導入は早いほうがいいのか、待ったほうがいいのか、導入タイミングを考えてみましょう。

蓄電池の今後の値下がりは期待できない

家庭用蓄電池の価格は、過去10年間で徐々に下がってきました。今後も値下がりする可能性を期待し、購入を見送ろうと考えている人も少なくないでしょう。価格がさらに下がる可能性が完全に否定されるわけではありませんが、短期的には価格が安定しており、大幅な値下がりの見込みは低い状況です。
一方、導入を遅らせることで逆にコストが増加するリスクもあります。材料費の高騰や円安傾向が続く中、コストプッシュにより価格が上昇する要因が強まっています。結果的に、比較的価格が安定している今が導入の好機と考えられます。

太陽光発電を導入している場合は蓄電が有利

太陽光発電を既に導入している家庭では、発電した電力を効率的に活用するために早期の蓄電池導入がおすすめです。固定価格買取制度(FIT)の買取期間終了後、余剰電力の買取価格は大幅に低下し、売電収入のメリットは小さくなります。
一方、蓄電池を活用して余剰電力を自家消費に回すと、電力会社からの購入量を削減でき、電気代の節約につながります。特に「卒FIT」を迎えた家庭やその直前の家庭では、蓄電池の早期導入を検討する価値があります。
家庭の電気使用状況によっては、そもそも売電よりも自家消費を優先したほうが経済的に有利な場合も少なくありません。FIT期間中であっても、自家消費によるコスト削減を実現しやすい状況なら、蓄電池の早期導入が賢明な選択といえます。売電価格の動向や今後の見通し、自宅の電力消費量を確認し、蓄電池導入によるメリットを具体的に検討する必要があります。判断に迷う場合は、専門知識を持つプロに相談すると、最適な選択が可能となります。

蓄電池の補助金制度が改変される可能性

蓄電池を導入する際には、国や自治体が提供する補助金の活用によって、費用を抑えられる場合があります。しかし、補助金制度は年度ごとに見直される場合があり、補助金額の減少や条件の厳格化、制度自体が終了するリスクも考えられます。人によっては、補助金を基準に導入時期を検討した場合、制度が改変される前に購入したほうがよいケースもあるかもしれません。
補助金制度を利用する場合は、利用可能な補助金が地域や購入時期によって異なる場合があるため、申込期限や条件を事前に確認しておくことが大切です。補助金によっては、太陽光発電システムとのセット購入が条件となるケースも見られます。これらの点を踏まえ、どのタイミングで蓄電池を導入すべきかについて、補助金制度を活用する視点から考慮してみましょう。


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蓄電池の設置にかかる費用の内訳

家庭用蓄電池を導入する場合、何にいくらかかるのでしょうか。本体価格と工事代を含めて設置にかかる費用の内訳を解説します。

家庭用蓄電池の本体費用

蓄電池の設置費用の中で、最も大きな割合を占めるのが本体費用です。本体費用とは、設置工事や関連機器を除いた蓄電池そのものの値段を指します。価格はメーカーや容量によって異なり、一般的な家庭用蓄電池では1kWhあたり約11.7万円が相場とされています。
1kWhとは、1,000Wの電力を1時間使用した際の電力量です。例えば、容量が5〜10kWhの蓄電池の場合、単純計算で58.5万円から117万円程度が目安となります。価格に大きな差が出る要因には、蓄電池の種類や性能、メーカー独自の技術も関係しています。蓄電池導入の総費用を算出する際は、設置費用など他の項目も加える必要があります。

家庭用蓄電池の設置工事費用

設置工事費用には、配線や基礎の施工などが含まれますが、費用は設置環境や太陽光発電システムの有無によって変わる場合があります。一般的な工事費用の目安は、三菱総合研究所の調査によれば1kWhあたり約2.2万円です。
例えば、5〜10kWhの蓄電池の場合、11〜22万円程度が相場です。ただし、蓄電池の容量そのものが工事費用を左右するわけではなく、販売や施工会社によって料金にばらつきがある点に注意が必要です。
蓄電池は新築時だけでなく、既存住宅に後付けすることも可能です。後付けの場合でも、基本的に新築時の設置費用と同等の金額がかかります。信頼できる施工会社の選定が費用を抑える鍵となります。


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家庭用蓄電池設置のメリット

ここで改めて、家庭用蓄電池を導入する利点を確認しておきましょう。特に重要な3つのメリットを解説します。

太陽光発電と組み合わせて電気を貯めることができる

蓄電池を家庭に導入すれば、太陽光発電システムと連携し、発電した電気を効率的に蓄電できます。例えば、日中に発電した余剰電力を蓄電池に蓄えると、夜間や天候が悪い日でも電力会社からの購入を抑えられ、自家消費率を向上できます。
特にFIT期間が終了した後に大きな利点となります。家庭用太陽光発電のFIT適用期間は10年間であり、期間終了後は電力会社が設定する買取価格が大幅に下がるため、売電収入のメリットが薄くなります。蓄電池を活用すれば、余剰電力を自家消費に回す量が増え経済的なメリットを持続できます。卒FITを迎える家庭にとって、蓄電池は効率的な電力利用の重要な選択肢となります。

蓄電池導入で電気料金が安くなる

蓄電池を導入すると、電気料金の大幅な節約が期待できます。太陽光発電と組み合わせて使用する場合、発電した余剰電力を蓄電池に貯めて使用すれば、自家消費率が向上します。電力会社から購入する電力量が削減され、結果として電気代を抑えられます。さらに、電気料金が安い夜間に電力を蓄電して昼間に利用すると、従量制の料金体系でも節約効果が得られます。
また、スマートメーターを設置すると、電力使用状況の可視化が進み、蓄電池を使ったピークカットの効果を最大化できます。スマートメーターは遠隔検針が可能な計量器で、翌年以降の契約電力や基本料金が実量制に基づいて決定されます。蓄電池を活用したピークカットにより契約電力を抑え、基本料金の削減を実現できます。蓄電池は多角的に電気料金の負担を軽減できる優れた設備といえるでしょう。

蓄電池導入で停電時に電気が使える

蓄電池は非常時にも頼れる設備です。台風や地震などの自然災害による停電時でも、蓄電池があると電気を使い続けられます。生活の利便性を維持しながら、不安を軽減できる点が大きな魅力です。
停電時には、照明や通信機器が使えないために混乱や不安が広がる場合がありますが、蓄電池を導入するとそのリスクを軽減できます。ただし、蓄電池を選ぶ際には、停電時に使用する家電とその稼働時間を想定した上で、必要な容量を持つ製品を選ぶ必要があります。
冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電など、必要最低限の電力をどの程度の時間供給するかを把握しておくと、適切な製品を選べます。停電への備えとして、蓄電池の容量や対応機能の確認が必要です。


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蓄電池の設置費用を安く抑える方法

蓄電池の設置費用を安く抑えるためには複数の方法があります。5つの節約方法を紹介しますのでチェックしてみましょう。

太陽光発電と同時設置をする

蓄電池は太陽光発電と同時に設置すると、設置費用を抑えられるメリットがあります。セットで導入する場合、工事費用やシステムの購入価格に対して割引が適用されるケースが多いためです。太陽光発電と蓄電池を個別に設置すると、別々に工事を依頼する必要があり、結果として人件費や施工費が二重に発生します。同時設置なら工事の効率が向上し、全体の費用が軽減されます。
一部自治体では「太陽光発電と蓄電池のセット導入」を補助金申請の条件となっている場合があり、同制度を活用して、初期費用を抑えられます。また、FIT期間終了後も余剰電力の自家消費が可能となるため、電気料金の節約効果が高まります。同時設置により、初期費用と長期的なコスト削減を見込めるだけでなく、補助金の利用効率も向上しますので、導入時には検討する価値があります。

複数社から見積もりを取る

蓄電池の設置費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取るのが基本です。複数社に見積もりを依頼すると、市場の価格帯やサービス内容を把握できるため、適正価格で導入が可能になります。相場が分かれば、提示された見積もりが妥当かどうかの判断も容易になります。費用面での交渉もスムーズに進められ、費用削減に繋がりやすくなります。
複数の施工会社に見積もりを依頼すると競争原理が作動しやすくなり、各社が価格や条件の面で最大限の提案をする可能性があります。結果、設置費用が抑えられるだけでなく、サービス内容が充実した施工会社を選べる可能性も高まります。価格面だけでなく、アフターサポートや保証内容も比較し、総合的に最適な施工会社を選びましょう。

国・自治体からの補助金を確認する

蓄電池の設置費用は、自己資金だけでなく、国や自治体が提供する補助金を活用する方法も有効です。補助金を利用すると、購入費用が軽減され、高額な蓄電池でも導入しやすくなります。特に、太陽光発電と蓄電池をセットで設置する場合、費用面での負担をさらに軽減できる可能性があります。
ただし、補助金の利用には注意が必要です。例えば補助金は予算がなくなり次第、申請受付が終了します。また、地方自治体による補助金制度は地域によって申請期間や条件が異なります。国と自治体の補助金は併用できる場合がありますが、自治体の補助金が国の原資を基にしている場合、併用が制限されるケースもあります。
蓄電池導入を検討する際には、国や自治体の公式サイトで補助金の最新情報を確認し、条件や申請期限をしっかり把握しましょう。施工会社に補助金申請について相談することで、手続きがスムーズに進む場合もあります。

ソーラーローンを利用する

蓄電池の導入費用を抑える手段として、ソーラーローンの利用もおすすめです。ソーラーローンは、都市銀行や地方銀行、信用金庫、信販会社などが提供する融資サービスで、太陽光発電や蓄電池の設置に特化しています。金融機関によってローンの条件やサービス内容は異なり、個別のニーズに合わせた選択が可能です。
ソーラーローンは一般的に低金利で融資が行われるため、利息負担を抑えやすいのがメリットです。売電収入と電気代節約部分を充当しての返済が可能となります。初期費用の高額さが導入の障壁となる場合でも、資金調達の選択肢として有効です。

蓄電池の設置はお早めに検討を!

蓄電池の価格は年々下がってきましたが、材料費の高騰や円安などの影響を受け、価格低下が鈍化しています。今後蓄電池が大幅に値下がりすることは期待しづらく、現在の価格が比較的安定している時期と言えます。蓄電池の設置を検討している方にとっては、早めに決断するのが賢明です。
予算だけでなく、ニーズに応じた適切な容量を持つ蓄電池を選ぶことが大切です。知識と経験豊富な専門会社に相談すれば、よりスムーズに導入が進むでしょう。エコ発電本舗では、無料見積りや無料相談を提供していますので、ぜひご利用ください。

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