経済産業省は、再生可能エネルギーの電力供給を増やすために、大型蓄電池を活用します。
具体的には、事業者が「蓄電池を送電網に接続したい!」という申し出があったら、送電会社は要望に応じることが義務付けられます。
蓄電池の導入費用の最大半額相当の補助金が交付されます。
◆ 再生可能エネルギー普及の課題は?
太陽光発電システムは九州地域を中心に、局所的に普及していますが、需給のバランスや送電網の容量不足により、効果的に活用できていません。
太陽光発電システムは、発電量が天気に左右され季節や時間次第で供給過多になります。
現状の対策は、パワーコンディショナにて出力抑制をおこなうことで送電網などに想定外の負荷をかけない施策が施されています。要は「余った発電電力は捨てられています」
再生可能エネルギーの調整力として、大型蓄電池を活用する取組みが行われます。
◆ 電気事業法は?
現行の電気事業法は、火力発電や再生可能エネルギーの発電設備は送電網に接続することが義務付けられており、今回の改正案で新たに蓄電池の接続を加えます。
◆ 蓄電池の導入補助金は?
2021年度の補正予算として、130億円の財源を確保し、大型蓄電池の導入に対して「最大半額」を交付します。
大型蓄電池が普及することで、既存の太陽光発電システムの発電電力を最大限活用できます。
さらに、蓄電電力は需要が大きいタイミングで放電できるので、再生可能エネルギーを需給の調整力として活用できます。
再生可能エネルギーの活用だけでなく、市場連動型の電気料金を活用し、電気料金が安い時間帯に充電し、電気料金が高い時間帯に放電することで利ざやを稼ぐビジネスも増えそうです。