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脱炭素の救世主?!送電ロスなし「超電導」実用へ

投稿日:2022年01月13日

脱炭素の救世主?!送電ロスなし「超電導」実用へ

送電ロスがほぼゼロとなる「超電導送電」が実用段階となっております。
ちなみに、従来の送電線の送電ロスは4%程度です。
インドの場合は、なんと17%の送電ロスにもなるそうです。

◆ 超電導送電の詳細は?
JR系の研究機関が製造コストを大幅に削減した世界最長級の送電線を開発し、鉄道会社が採用を検討している。
送電ロスを減らすことで、エネルギーの利用効率を高めることができ、発電電力に対する利用電力量が増えることで発電時に発生する温室効果ガスを削減できます。

◆ 送電時の電力ロスとは?
送電ロスとは、電気が送電する際に、電気抵抗により電気が熱に変わることで発生します。
超電導の状態にすることで、電気抵抗がゼロになります。具体的には、温度を下げたり、圧力をかけることで物質の電気抵抗はゼロになります。

◆ 超電導送電の課題はコスト?
製造コストの課題が若干解消されております。
従来はマイナス269℃に冷やす必要がありましたが、技術開発によりマイナス196℃でも超電導を実現できるようになり、冷却剤も割安の素材で実現できるそうです。冷却剤が製造コストの大きなウェイトとなっているので、冷却剤のコスト削減はインパクトが大きいです。
とはいえ、通常の送電線より製造コストは高価格です。電力ロスの削減による電気料金の削減効果や脱炭素の効果が上回ることで製造コスト分は回収できそうです。

まずは、JRなどの鉄道会社で利用されるが、今後は電力会社や通信会社に普及しそうです。
電力会社のメリットとしては、送電ロスがなくなることで、各地に設置している変電所や変圧器を不要とできる可能性があり、大きなコスト削減につながります。

◆ 再生可能エネルギーの普及に貢献!
超電導送電線が低価格で普及すれば、再生可能エネルギーの普及拡大につながります。例えば、九州の太陽光発電システムの現状は供給過多で、発電電力が出力抑制されており、せっかく発電した再生可能エネルギーを十分に活かしきれていません。
太陽光発電システムは天気次第で発電量が変動し、例えば休日など電力消費量が少ない日に多量に発電した場合は、電力会社は発電電力を処理できず、処理できない発電電力が捨てることになるのです。

解決策として、「他の地域に送電する案」がありますが、需給調整の管理や送電ロスの問題で実現が困難な状況でした。
今回の超電導送電の技術開発により、送電ロスの問題が解決に近づきます。
太陽光発電システムの発電電力を有効活用できれば、さらに太陽光発電システムの普及を促進できるので、温室効果ガスの削減に大きな貢献となります。

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