以前も紹介しましたが、2016年の新電力発足以降、電気料金は徐々に上昇しております。
直近では、資源価格の上昇に連動して、電気料金がさらに上昇しています。
◆ 電気代が上昇している電力会社は?
● 東京電力
● 関西電力
● 中部電力
● 九州電力
◆ 電気料金の上昇率は?
来月11月の電気料金予測は、年初の価格より「13%」の上昇が予測見込みです。
◆ 電気料金上昇の要因は?
電気料金上昇の要因は、「資源価格の上昇」です。
クリーンで顕在的な発電コストが低価格の原子力発電が稼働できれば電気料金は下がるが、東日本大震災以降、原発の再稼働にはナーバスで、再稼働のための安全基準も厳格化されており、短期間での再稼働は困難だろう。
再生可能エネルギーの普及は拡大しているが、現時点では主電源は相変わらず火力発電であり、火力発電の原料である石炭やLNGの価格上昇に連動し、発電コストは上昇している。
◆ 電気料金はいくら?
電力会社が公表している、2021年11月の標準家庭の電気料金は以下の通りです。
電力会社 | 標準家庭の 電気料金 |
年初からの 値上げ幅 |
---|---|---|
東京電力 | 7,371円 | 17% |
関西電力 | 7,007円 | 10% |
中部電力 | 7,026円 | 16% |
九州電力 | 6,699円 | 8% |
ちなみに、標準家庭の電力料金モデルが改定されるのは2016年以降初めてらしいです。
2016年の新電力発足以来、電気料金は上昇の一途なので、もっと早く改定するべきだと思うのですが、電気料金の上昇を短期的なトレンドと捉えたのでしょう。
◆ 燃料費はいくら上昇した?
東京電力関内においては、燃料費は2021年1月と11月で7割も上昇しています。
● 2021年1月:21,800円/キロリットル
● 2021年11月:37,600円/キロリットル
当然だが、火力発電への依存度が高い現状では材料費用の上昇に連動して発電コストが高まります。
各電力会社の火力発電への依存度は以下です。
● 東京電力:78%
● 関西電力:62%
● 九州電力:48%
東京電力は原子力発電は全く稼働していないので、火力発電への依存度が極めて高いです。
関西電力や九州電力は一部の電力を原子力発電で担っているので、火力発電の比率は若干低いです。
東京電力は、東日本大震災の当事者で福島原発の賠償問題など解決していない現時点での原子力発電再稼働はなかなか難しそうですね。
連動して、しばらくは火力発電依存度が高く、電気料金の上昇は続きそうです。
やはり太陽光発電や蓄電池の導入により、電気の購入量を削減することが効果的な施策ですね。