東京電力が戸建て住宅に太陽光発電・蓄電池をサブスク設置
東京電力が戸建て住宅向けに、サブスクリプション(定額制)で、太陽光発電や家庭用蓄電池などを提供するサービスを今年度中に開始します。
詳細は現時点では不明ですが、太陽光発電の発電電力を利用するその他の設備(エコキュートやV2H)も対象となりそうです。
◆ 東京電力の狙い
サブスクリプションの利用料金は、東京電力の電力使用料金とセットで請求されます。
当然、利用する電力会社は東京電力となり、東京電力の狙いは「電力契約の獲得」「長期継続」でしょう。
昨今の新電力の猛追で、既存の電力会社は顧客流出に歯止めがかからない状況なので、他のサービスをバンドル化することで契約継続を促すサービスは当然の施策です。
ソフトバンクなどの通信会社もガスや電力などバンドル化することで、実質的に解約しにくい状況を構築しています。
解約条件はおそらく残価での買取となるかと思います。
電化製品などと違って、太陽光発電は屋根に穴を開けて設置する製品なので、原状復帰して商品を返却するのは実質的に不可能です。
解約条件など十分チェックしましょう。
◆ 経済メリット
サブスクリプションの利用料金は、月次の電気料金にオプションとして付加され、毎月引き落とされると思います。
月次の電力使用量と、サブスクリプションの利用料金次第ですが、電気を多く使う住環境であれば費用対効果は高いかと思います。
検討するポイントは、
「電気代の節約」と「サブスクリプション」の利用料金の比較
ではなく、
「購入した場合」と「サブスクリプション」での支出の比較
です。
サブスクリプションであれば、初期費用がかからないのでお得だと考えられうる方が多そうですが、おそらく普通に現金かローンで購入する方が金銭的なメリットは大きいでしょう。
サブスクリプションの主な魅力は以下です。
① 低額な費用で利用できる
② 気に入らなければ他の商品に変更できる
③ 不要になったら解約できる
一般的な商品であれば、サブスクリプションのメリットは上記ですが、今回の商品は「屋根に穴を開ける太陽光発電」「地面に基礎ブロックを設置する家庭用蓄電池」の導入です。
上記メリットの②③は享受できないでしょう。
①においても、ローンでの購入であれば月額の支出は同じです。
東京電力の太陽光発電・蓄電池のサブスクリプションサービスの詳細が発表され次第、情報を更新しますが、導入の際には「解約条件」「購入との比較」を必ずチェックしたうえでご判断ください。
太陽光発電や家庭用蓄電池には高額な補助金が出ているので補助金を勘案したうえで、サブスクリプションと購入時の価格を比較しましょう。
ちなみに、今年度の蓄電池の補助金は国(sii)、都道府県、市区町村を併用できるので、ぜひご活用ください。
▶ 蓄電池の補助金の詳細