ルネサスエレクトロニクスの火災による「半導体不足」に加えて、コロナの影響による「部材の供給不足」の影響が、太陽光発電業界にも波及しており、太陽光発電・家庭用蓄電池・V2Hの生産が遅延しております。
太陽光発電システムの主な機器は「太陽光パネル」「架台」「接続箱」「パワーコンディショナ」などで、半導体不足の影響を受けるのは精密機械の「パワーコンディショナ」です。
家庭用蓄電池は、ブレーカーなど複数の部材の供給が遅延しており、多数の蓄電池メーカーにて生産遅延が生じております。
生産遅延の太陽光発電システムメーカー
日経新聞の記事では、パナソニックの生産遅延が取り上げられていますが、複数のメーカーから続々とパワーコンディショナの生産遅延の報告が届いています。
現時点で生産遅延が発生している太陽光発電メーカーは以下です。
・パナソニック
・長州産業
・Qセルズ
・カナディアン・ソーラー
・京セラ
生産遅延の家庭用蓄電池メーカー
家庭用蓄電池は多くの場合、複数の部品を海外から調達しており、コロナによる運搬の遅延や製造現場の稼働削減による影響で、以下のメーカーの商品の生産が遅延しております。
・アイビス7 ダイヤゼブラ電機(田淵電機)
・ニチコン蓄電池・V2H
・シャープ クラウド蓄電池
・オムロン
・パナソニック 創蓄連携蓄電システム
ルネサスエレクトロニクスの半導体はあらゆる業界で採用されており、自動車、エアコン、テレビなどさまざまな商品の生産に影響を及ぼしています。
各業界で半導体の在庫の取り合いになっていますが「自動車業界への供給が優先」されているようです。
◆ 各太陽光メーカーの施策
各太陽光メーカーも半導体の需給が正常化するのを指をくわえて待っているわけではありません。
代替品のパワーコンディショナを準備し、システム全体として正常動作の確認や、型式が古いパワーコンディショナで代替するなど、可能性を模索しております。
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◆ 蓄電池の生産遅延の施策
家庭用蓄電池の生産遅延の要因は、需要の増加に対して、供給が減少していることで、供給減少の要因は、コロナによる部品の供給遅延によるものです。
多くの蓄電池メーカーは、複数の部品を海外から仕入れており、コロナによる物流の遅延や、製造現場の活動自粛による生産量の減少が発生しております。
現時点では、抜本的な解決策の策定は困難で、以下のような供給遅延していない蓄電池メーカーを選ぶのが懸命です。
・スマートスターL
・ファーウェイ蓄電池 LUNA2000・V2H
・京セラ エネレッツァ蓄電池
◆ 設置者にとっての懸念点
太陽光発電システムや家庭用蓄電池は、設置に際して自治体や省庁から高額な補助金が出ており、機器設置までの期限が決まっている場合が多く、期限内に設置できなければ補助金が交付されません。
補助金の申請予定の商品が生産遅延に該当する場合は、確実に期間内に設置できる蓄電池に変更した方が良いです。
◆ 今後の見通し
ルネサスエレクトロニクスの半導体の生産状況は6月24日には、おおむね通常状態に復活しているようです。
ただし、各業界からの大量の受注残分を生産し、正常化するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
海外の状況は予測が難しく、世間を賑わせているオミクロン株の流行次第で正常化への期間が変動します。
太陽光発電システムも家庭用蓄電池も、基本的には受注順に商品が割り当てられますので、できる限り早く注文するのば良いです。
さまざまな状況変化により、納期が変動しますので、まずはお問合せください。