福岡県は九州でも特に人口が多く、ビルなどの開発も進んで都会の空気がある地域です。建物も密集していますし、日照時間も短いためメガソーラーの建設には向いてはいません。
しかし、建物の数だけ屋根があります。メガソーラーの建設となれば莫大な費用がかかりますが、住宅やビルの屋根に設置していく方法であれば場所の制約もありません。日照時間が少なくとも初期投資が抑えられため、経済的な負荷はそれほど掛らないでしょう。
こうした街の特性を活かした再生可能エネルギーを導入・利用しようと、福岡県は「屋根貸し」の計画を進めています。県が所有する施設の屋根を太陽光発電事業者に貸し出すことで、発電モジュールを設置する賃料収入が得られますし、発電した電力から出来た利益の一部を徴収することができます。
こうした屋根貸しは全国各地の地域で進められていますが、福岡県は新しいビジネスモデルの構築を強く意識しています。福岡県の取り組みが今後、他の自治体に発信できるデータとなるように考えています。
福岡県の先導で、民間によるエネルギー創出が普及することを目指しているのです。
また、実験的ではありますがメガソーラー規模の太陽光発電所を6か所運営しており、さまざまな角度から福岡県という地域にあった太陽光発電システムの構築を模索しています。
まだまだ取り組みは始まったばかりですが、夏の暑い日差しなど、瞬間的な発電量の増大も期待できるのが福岡市です。少しずつ、その規模を拡大していきそうです。