神奈川県は人口2位を誇る、関東でも有数の人口密集県です。横浜中心部にはビルや中華街をはじめとする観光地が密集し、緑豊かな山や、サーファーや家族連れで賑わう海岸などさまざまな顔をもつ地域でもあります。
そんな神奈川県は全国でも有数の太陽光発電先進県として知られています。東日本大震災を機にエネルギー政策の見直しが図られ、かながわスマートエネルギー構想が打ち出されました。
この構想から生まれたのは県内で使用される電力の20%以上を再生エネルギーで供給するという目標です。目標を達成するにあたっては、電力を生み出す「創エネ」、電力使用のピークをずらす「畜エネ」、そしてご存知「省エネ」の三つのエネルギー政策を柱にさまざまな施策を打ち出しています。太陽光発電は「創エネ」を支える本丸ともいえるべき取り組みで、重点的に検討と実施が重ねられています。
かながわスマートエネルギー構想の発表以降は年々、着実に成果を重ねています。市内の市立校舎の屋根を太陽光発電モジュールの設置場所として貸し出す「屋根貸し」の推進が軌道に乗り、市内49施設の貸出に成功。太陽光発電システムは毎年2倍のペースで導入量が増えていると言われています。
全国で見れば太陽光発電システムの規模は第8位とまだまだですが、その成長率は他県よりも著しく、数年もすれば上位に食い込むことが期待できます。神奈川県の構想は始まったばかりですが、一歩一歩着実に目標への階段を昇っています。