太陽光発電システムに使用されている太陽電池には様々な種類があります。
太陽電池は細かく分類すると実に多くの種類があり、それぞれが高効率化とコストダウンを目指して日々進化しております。
結晶系シリコン太陽電池を中心に、その他の最先端の太陽電池まで様々ご紹介いたします。
太陽電池の種類を一覧でご紹介します。
【結晶系・単結晶シリコン】
モジュール変換率 : ~20%
世界で最初に開発された実用太陽電池です。
シリコン単結晶基板を用いて製造し、基板コストの高さが課題となっていましたが、変換効率に優れ信頼性が高いです。
【結晶系・多結晶シリコン】
モジュール変換率 : ~15%
多結晶シリコン基板を用いて製造しております。
単結晶に比べて変換効率はやや劣るが、安価で製造しやすいことから、現在主流となっているシリコンです。
【結晶系・薄膜系アモルファス】
モジュール変換率 : ~9%
ガラスなどの基板上にアモルファス(非結晶)シリコン薄膜を形成して製造しております。
結晶系と比較して変換効率は劣りますが、安価かつ大面積で量産可能です。
【結晶系・薄膜系多接合型】
モジュール変換率 : ~12%
アモルファス・シリコンと微結晶シリコンを積層して製造しております。
シリコン使用量が少なく、大面積での量産が可能です。
吸収波長領域が広いため、アモルファス太陽電池よりも高効率です。
【化合物系・CIS系】
モジュール変換率 : ~12%
銅、インジウム、ガリウム、セレンなどの化合物を用いて製造しております。
薄いため省資源で量産が可能です。高性能化に向けた技術開発が進行中です。
【化合物系・GaAs系】
モジュール変換率 : ~42%
ガリウム、ヒ素などの化合物を用いて製造しております。
超高性能で研究段階では集光システムとの組み合わせにより42%の変換効率を達成しております。
現在の課題としては、低コスト化があげられます。
【化合物系・CdTe系】
モジュール変換率 : ~11%
カドミウム、テルルを用いてアメリカ中心に生産しており、価格は非常に安価で生産量は全世界の6%程度となっております。
日本ではカドミウムの毒性が懸念されて生産しておりません。
【化合物系・色素増感】
モジュール変換率 : ~11%
酸化チタンに吸着した色素が光を吸収して電子を放出することにより発電する仕組みです。性能や耐久性の耐久性の向上が課題となります。
製造が容易で応用範囲が非常に広く、低コスト化への期待が大きいです。
【化合物系・有機薄膜】
モジュール変換率 : ~8%
シリコンなどの高価な無機材料の代わりに、有機半導体を用いて製造しております。
性能や耐久性の向上が課題ですが、材料コストの大幅な低減への期待が大きいです。