地球に優しくお財布にも優しい給湯器として人気のエコキュートですが、メリットしかないわけではありません。いくつかあらかじめ知っておくべきデメリットがあるのも事実です。デメリットとその対策法についてしっかりと理解しておくことは、どのエコキュートを選ぶのかといった際にも大きな助けとなるでしょう。そこで今回は、エコキュートのデメリットにはどのようなものがあるのか、詳しく解説します。
▶ エコキュートの価格、メリットデメリット
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エコキュートの仕組みとは?
エコキュートは、貯湯式の高効率給湯機で、空気の熱を利用してお湯をつくるのが特徴です。その心臓部となるのが「ヒートポンプ技術」です。
ヒートポンプ技術の基本原理
ヒートポンプとは、熱を移動させる仕組みを応用した技術です。気体は圧縮すると温度が上がり、膨張すると温度が下がる性質を持っています。エコキュートは、この性質を利用して効率的にお湯を沸かします。
CO₂冷媒を使った加熱のしくみ
エコキュートでは、二酸化炭素(CO₂)を冷媒として使用します。空気中の熱を取り込み、ヒートポンプ内の圧縮機で高温に昇温させることで、お湯を沸かすことができます。
貯湯ユニットで家庭へ供給
つくったお湯は貯湯ユニットに貯められ、必要に応じてお風呂や台所、洗面所などに供給されます。この仕組みにより、エコキュートは環境にやさしく効率的にお湯を利用できるシステムとなっています。
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エコキュートは初期費用が高い!
初期費用が高いエコキュート
エコキュートのデメリットとしてまず挙げられるのは、初期費用の高さです。本体価格はおよそ30万~70万円に加え、設置工事費用として約15万円が必要となります。一方、エコジョーズの場合は本体が20万~35万円程度、工事費は約5万円と安価です。さらにガス給湯器では、本体が10万~30万円、工事費は約10万円と、いずれもエコキュートよりも導入コストが低く抑えられます。
長期的には光熱費で回収可能
確かにエコキュートの初期費用は割高ですが、ランニングコストを考慮すると状況は変わります。エコキュートは割安な夜間電力を利用してお湯を沸かす仕組みを採用しており、光熱費を大幅に削減できます。その結果、長期的に見れば導入時にかかった費用を節約分で回収できる可能性が高いのです。
補助金の活用で導入ハードルを下げる
また、国や自治体によってはエコキュート導入や交換に対する補助金制度が設けられています。補助額や条件は地域ごとに異なるため、設置を検討する際には自治体のホームページや担当部署で最新情報を確認することが重要です。補助金を上手に活用することで、導入コストの負担を軽減できます。
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エコキュートは設置するのにスペースが必要!
エコキュートのデメリットのひとつが、設置に広めのスペースを必要とする点です。エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯をつくるヒートポンプユニットと、沸かしたお湯を貯めておく貯湯タンクの二つで構成されており、一般的なガス給湯器に比べて大きめのサイズになります。そのため、十分な設置スペースが確保できなければ導入自体が難しい場合があります。
スリムタイプや薄型タイプという選択肢
設置スペースが限られている場合には、スリムタイプや薄型タイプのエコキュートを選ぶ方法もあります。ただし、これらは標準的な角型に比べて価格が高めであることに加え、保温効率が劣る、ラインナップが少ないといったデメリットもあります。導入を検討する際は、こうした点を踏まえたうえで選択することが大切です。
クレーン設置の可能性と注意点
狭小地や高所などで設置スペースが限られる場合には、クレーンを使って本体を吊り上げて設置する方法もあります。ただし、この方法には専門的な技術が必要となり、通常よりも設置費用が高くなる可能性があります。設置を依頼する際には、事前に費用や作業方法をしっかり確認しておきましょう。
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電力会社との契約変更が必要!
エコキュートを設置すると、電力会社との契約変更が必要になることもデメリットのひとつです。エコキュートは、夜間電力を利用してお湯を沸かします。そのため、エコキュートを設置すると夜間の電気使用量が増えてしまうのです。そうしたことから、契約容量を増やしたり、夜間の電力が安くなる契約に変更したりしないと、電気代がこれまでよりも高くなってしまいます。また、エコキュート専用のブレーカーを設置する必要があるため、配線工事も必要です。
契約変更の手続きが面倒だと感じる人も多いでしょう。そのような場合にはいくつかの対処法があります。
エコキュート設置業者に契約変更の手続きを代行してもらう
エコキュート設置業者の中には、電力会社への申請を代行してくれる業者もあります。もしも申請を代行してもらえるのであれば、エコキュート設置業者に契約変更の手続きを依頼しましょう。
契約変更の必要性を事前に確認する
契約変更は必ずしなければならない、というわけではありません。エコキュートの設置で契約変更が必要かどうかは、エコキュート設置業者に確認できます。もしも契約変更が不要なのであれば、これまで通りの契約のままでいることも可能です。
必要な書類を準備する
あらかじめ必要書類を準備しておけば、契約変更の煩わしさをかなり軽減できます。契約変更の手続きに必要な書類は以下の通りです。
・契約者名義の本人確認書類
・契約者の住所確認書類
・エコキュートの設置工事を行う業者の連絡先
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エコキュートは電気使用量が増える!
電気使用量が増える可能性
エコキュートを設置すると、場合によっては電気使用量が増えることがあります。主な要因は「家族構成や生活スタイル」と「エコキュートの機種」の2つです。お湯を使う量が多い家庭ほど消費電力量も増える仕組みになっており、人数の増加や生活リズムの変化によって電気使用量が増加するケースがあります。また、選ぶ機種によっても従来より消費電力が大きくなる可能性があります。
トータルでは電気使用量を削減
ただし全体的に見れば、エコキュートは高い省エネ性能を備えているため、むしろ電気使用量が減る傾向にあります。ガス給湯器や電気温水器と比較すると効率が高く、年間で10〜20%ほど使用量を削減できるといわれています。
夜間電力の活用で電気代を抑制
さらに、エコキュートは夜間の割安な電力を利用してお湯を沸かす仕組みです。そのため、増加する電気使用量は夜間に集中し、電気代そのものは安く抑えることが可能です。設置後は、一見電気使用量が増えたように見えても、家計にかかる光熱費は削減できるケースが多いのです。
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保守・メンテナンスの手間がかかる!
エコキュートを設置した場合、定期的に保守・メンテナンスをしなければなりません。エコキュートの保守・メンテナンスは、自分で行うメンテナンスと業者に依頼する定期点検の2つに分けられます。エコキュートを長く安心して使用するためにも、定期的な保守・メンテナンスは欠かせません。以下、具体的にどのようなことをしなければならないのか、それぞれ詳しく解説します。
自分で行う簡単なメンテナンス
自分で行うメンテナンスとして挙げられるのは次の作業です。
・浴槽フィルターの掃除(1週間に1回程度)
・貯湯タンク内のお湯抜き(年に2~3回程度)
・逃し弁の点検(年に2~3回程度)
・配管の掃除(半年に1回程度)
自分で行う簡単なメンテナンスを怠ると、お湯の品質が低下したり、故障の原因になったりします。そのため、欠かさず行うようにしましょう。
業者に依頼する定期点検
業者に依頼する定期点検は、年1回程度行うのがおすすめです。定期点検では、以下の作業を行います。
・貯湯タンク内のお湯抜きと洗浄
・空気熱交換器の洗浄
・ガスクーラーの清掃
・水抜き弁の点検
・配管の点検
業者による定期点検を怠ると故障や漏水などのトラブルが発生するリスクが高くなるので、必ず依頼するようにしましょう。
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エコキュートは冬季は性能が低下する!
エコキュートは冬季に性能が低下する、という声を聞いたことがある人も多いでしょう。エコキュートは大気の熱を利用してお湯を沸かすため、外気温が低いと性能が低下してしまうのです。具体的には、外気温が−10℃以下になると沸き上げ効率が大幅に低下します。性能低下の対処法として考えられるのは、以下の3つです。
断熱性能の高い貯湯タンクを選ぶ
まずは断熱性能の高い貯湯タンクを選びましょう。エコキュートの貯湯タンクは断熱材で覆われています。断熱性能の高い貯湯タンクを選べば、冷気によるお湯の冷却を抑えることができる、というわけです。お湯の冷却を抑えられれば沸き上げ効率が向上し、冬季でも効率的にお湯を沸かすことができます。具体的には、貯湯タンクの断熱性能を示す指標である年間給湯保温効率が3.5以上のものを選ぶとよいでしょう。
貯湯タンクの周囲を断熱する
エコキュートの貯湯タンクは、外気温の影響を受けやすい場所に設置されています。そのため、貯湯タンクの周囲を断熱材で覆うことで、外気から貯湯タンクに伝わる熱を遮断することが大切です。貯湯タンクの周囲を断熱する際には、貯湯タンクの周囲を隙間なく覆うようにしましょう。断熱材はホームセンターなどで購入できます。断熱材を自作する場合は、発泡スチロールやウレタンフォームなどがおすすめです。
エコキュートの運転モードを「冬季」に設定する
メーカーやモデルにもよるものの、一般的にエコキュートの運転モードには「標準」「節約」「冬季」の3つがあります。冬季に適したモードである「冬季」に搭載されているのは、沸き上げ効率を高め、お湯を冷めにくくする機能です。運転モードはリモコンの操作で簡単に切り替えることができるので、冬になったら運転モードを切り替えておきましょう。特にエコキュートが外気温の影響を受けやすい場所に設置されている場合におすすめです。
ただし、エコキュートの運転モードを「冬季」に設定すると、沸き上げにかかる時間が長くなる可能性があります。そのため、お湯をたくさん使う場合は沸き上げのタイミングを調整するなどの工夫が必要です。
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長期間の停電時には使用できない!
エコキュートは、停電時には使用できません。ヒートポンプによって空気中の熱を取り込みお湯を沸かすエコキュートは、使用するために電力が必要です。停電時には電気が使えないため、エコキュートも作動しません。ただし、タンク内にお湯が残っている場合は、シャワーや蛇口からお湯を使用することができます。その場合、湯温の調節はできないので注意しましょう。また、一部のエコキュートには停電時でも給湯できる機能が搭載されています。とはいうものの、この機能は停電時でも通常通りに使える機能ではありません。使用できる電力を制限するために通常の運転時よりも給湯時間が長くなる可能性があるので注意が必要です。
停電時の対策としてはいくつかの方法が挙げられます。
停電時に使用できる給湯器を用意しておく
停電時にはエコキュートを使用できませんが、停電時でも使用できる給湯器もいくつかあります。それらの給湯器を万が一の場合の対策として用意しておくとよいでしょう。たとえば、ガス給湯器や瞬間湯沸かし器、プロパンボンベ式給湯器は電気を使わないため、停電時でも使用可能です。
停電時に備えて使える発電機を用意しておく
エコキュートの設置場所に停電時に備えて使える発電機を用意しておけば、停電の際にもエコキュートを使用できます。また、発電機を用意しておくことは、さまざまな非常時の備えにもなるでしょう。なお、発電機を用意する際には、発電機の容量や設置場所、配管の確認をすることが大切です。発電機も定期的にメンテナンスしておくとよいでしょう。
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給湯時の動作音が気になる!
エコキュートは、作動時に音がすることがあります。エコキュートのヒートポンプユニットは、空気中の熱を取り込んでお湯を沸かす装置です。このヒートポンプユニットが作動するときは、ファンやコンプレッサーなどの駆動音が発生します。また、貯湯タンクでも循環ポンプなどの駆動音の発生を予防することはできません。エコキュートの作動音のレベルはメーカーや機種によってさまざまです。一般的には、40dB程度だといわれています。これは、図書館の館内や戸建住宅地(昼間)と同程度の音量です。
エコキュートの作動音が気になる場合は、以下の対策を検討しましょう。
エコキュートを設置する場所を工夫する
エコキュートの設置場所を生活空間から離れた場所にすることで、音が気になるのを軽減できます。
防音対策を行う
エコキュートの周囲に防音材を設置しましょう。そうすることで、音を遮断できます。
静音設計のエコキュートを選ぶ
静音設計のエコキュートを選ぶのもひとつの方法です。メーカーによっては、一般的なエコキュートよりも作動時の音が小さくなっているモデルを販売しています。
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エコキュートの寿命の目安
エコキュートの寿命は一般的に10年程度とされています。ただし、使用環境や日頃のメンテナンス状況によっては、それより短くなることもあるため注意が必要です。
寿命が近いときに見られる症状
寿命が近づくと、次のような不具合が現れる場合があります。沸き上げに時間がかかるようになる、給湯量が減る、機械から異音がする、エラー表示が頻発するなどです。こうした症状が出たら交換の検討を始めるサインといえるでしょう。
交換にかかる費用の相場
エコキュートを交換する場合、本体価格と工事費を合わせて40万〜50万円程度が相場とされています。ただし、設置場所の条件や工事内容、依頼する業者によって費用は変動するため、一概に固定された金額を示すことはできません。
複数業者から見積もりを取る重要性
実際に交換を検討する際には、必ず複数の業者から見積もりを取ることが大切です。費用の比較だけでなく、保証やアフターサービスの内容も含めて総合的に判断することで、安心して交換作業を進められるでしょう。
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エコキュート設置と環境への影響
エコキュートを導入する際、環境への影響を気にする人も少なくありません。従来のガス給湯器や灯油ボイラーは、燃料を燃焼させてお湯を沸かすため、その過程で二酸化炭素などの温室効果ガスを排出します。
エコキュートが環境に優しい理由
これに対し、エコキュートは空気中の熱を利用してお湯を沸かす仕組みを採用しているため、湯沸かしの際に二酸化炭素を直接排出しません。そのため、環境への負荷を大きく減らすことができます。
CO₂排出量削減の効果
環境省が平成22年に行った「ヒートアイランド現象による環境影響等に関する調査」では、エコキュートは従来型の給湯器に比べて年間の二酸化炭素排出量を約15%削減できると報告されています。つまり、エコキュートは省エネ性能だけでなく、温暖化対策にも貢献できる給湯システムといえるのです。
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実際の利用者の声はどう?
光熱費の節約に満足する声
実際の利用者の声を見てみると、光熱費の面で満足している人が多く見られます。エコキュートは従来の給湯器より効率よくお湯を沸かせるため、毎月の光熱費削減につながります。特に「ガス給湯器から切り替えて光熱費が安くなった」「冬場のガス代が減った」といった声が多く挙がっています。
便利な機能による生活の快適さ
エコキュートには自動沸き上げ機能や追いだき機能などが搭載されており、利便性の高さも評価されています。利用者からは「朝起きたらすぐにお湯が使える」「追いだき機能のおかげでいつでも熱いお風呂に入れる」といった意見が寄せられています。
デメリットに感じられる点
一方で、否定的な意見もあります。設置に広いスペースが必要であることや、定期的なメンテナンスが必要なこと、さらには夜間の稼働音に不満を感じる人もいます。これらの点は導入前に理解しておく必要があります。
満足度を高めるためのポイント
エコキュートを導入する際には、メリットとデメリットをきちんと比較検討することが大切です。また、デメリットに対する対処法を事前に把握しておくことで、利用後の満足度を高めることにつながるでしょう。