エコキュートは、環境への配慮がされており、毎月の電気代の節約も期待できるシステムです。そのため、設置を検討される方が増えています。しかし、エコキュートは本体の購入費用だけではなく、関連する工事料金なども考慮する必要があるため、総費用はどのくらいになるのかと気になる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、エコキュートの総費用の目安やその内訳、買い替えの際のポイントなどを詳しく解説していきます。
▶ エコキュートの価格、メリットデメリット
エコ発電本舗の「取扱商品」「補助金情報」
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どのくらい必要?エコキュートにかかる総費用の相場とは
結論からいうと、エコキュートにかかる総費用は、工事を含めておよそ35~60万円が目安とされています。価格に差が出る理由は、エコキュートのモデルや工事の詳細の違いのためです。エコキュートにはさまざまなモデルがあり、選ぶ製品によって金額に差が出ることがあります。また、住まいの状態によっては工事の内容が異なり、それにともなって総費用が変動するのです。さらに、付属品に別途費用が必要な場合もあるので注意しましょう。
エコキュートのモデルによる価格の差
モデルによる価格の差は、おもに「貯湯タンクの容量」「給湯タイプ」「機種のランク」の違いが原因です。ここでは、それぞれの違いでなぜ価格に差がつくのかを解説します。
貯湯タンクの容量の違いによる価格差
エコキュートは、加熱した水を貯湯タンク内に保存して使用する方式です。そのため、タンクが大きいほど、一度に準備できるお湯の量が増え、お湯が足りなくなるリスクは減少します。しかし、タンク容量が大きくなるほど、エコキュートの費用は高めになる傾向です。そのため、貯湯タンクの大きさは、家庭の人数に応じて適切に選ぶ必要があるでしょう。たとえば、必要以上に大きなタンクを選んでしまうと、無用にコストを増やす結果となりかねません。一方で、費用を抑えすぎて容量が小さなものを選ぶと、日常の使用でもお湯が不足する場合があります。もし、電気料金の高い時間帯での加熱が必要になれば、思いのほか運用コストが増加する恐れがあるでしょう。家族の使用に適切なタンク容量を選ぶのがポイントです。
給湯タイプの違いによる価格差
エコキュートの給湯タイプは、「給湯専用」「オートタイプ」「フルオートタイプ」の3つです。タイプによって、工事費用を含めた価格が変わってきます。給湯専用タイプは機能的にもっともシンプルです。お風呂のお湯張りから足し湯まですべて手動で行いますが、価格的にはもっとも安く済みます。オートタイプは、お湯張りや足し湯が自動で可能です。また、フルオートタイプは、お湯張りや足し湯以外に保温と追い焚きまで自動で行います。機能が充実しているために最も高価ですが、利便性が高いために需要があるとされるタイプです。
機種のランクの違いによる価格差
機種のランクでは、シンプルな機能だけのモデルなら価格を抑えることができます。しかし、入浴を快適にしてくれたり省エネを考えてくれたりする機能が付いているハイグレードモデルは、その分価格は高めです。なお、エコキュートには寒冷地用や井戸水対応型もあり、こちらも、シンプルなモデルに比べて価格が高くなる傾向があります。
▶ エコキュートの価格、メリットデメリット
エコキュートの工事費用の相場
エコキュートの利用には、相応の「基礎・水道工事」や「電気工事」が必要です。住居の状況によっては、「追加工事」が必要となるでしょう。ここでは、それぞれの工事の相場を紹介していきます。
基礎・水道工事の相場
基礎工事とは、エコキュートをしっかりと設置するために必要な工事のことです。「現場打ち」と呼ばれる鉄筋やコンクリートの組み立てや、専用のブロック材料を使う「エコベース」などがあり、設置を行う場所や地面の状態に応じて適切なものが選ばれます。基礎工事の料金の目安は2~4万円ほどであり、事前に用意されたコンクリートブロックを用いる「エコベース」の方が、コストパフォーマンスは高い傾向です。
次に、水道工事としておもに水の流れる経路を確保する作業が進められます。給水・給湯用の配管、追加加熱用の配管、エコキュートからの排出用配管などがあり、それぞれの費用は2~5万円が一般的です。また、既存の給湯器が設置されていた場合、その撤去作業に5000~1万円かかります。新しく設置したエコキュートの初回動作確認(操作説明含む)には、3万5000~5万円が必要です。
電気工事の相場
電気工事に関する作業料金は、選択する業者や住居の配線の状態により変動します。たとえば「配線の整備」と「ブレーカーの設置」だけの場合なら、2万5000~5万円程度で対応できるでしょう。しかし、エコキュートを新しく取り付ける際に、「配電盤の更新」や「主要な配線の変更」、さらに「電力供給会社への手続き」などが求められることもあります。それぞれにかかるコストは、配電盤の更新が3万5000~6万円程度、主要配線の変更が2万8000~4万円程度、電力供給会社への手続きの代行が2~4万円程度です。
さらに、エコキュート本体とブレーカーに距離があると、追加の料金が発生することも考えられます。このように、エコキュート導入時の電気工事に関わる作業には、理解しにくい部分も多いため、専門業者から詳しい見積もりを取得することがおすすめです。
住居の状況による追加工事の相場
エコキュートの料金が、工事費込みと案内されていても、住居の状況に応じて追加で工事が必要となるケースがあるので注意が必要です。たとえば、使用していた古い給湯器の廃棄を依頼する際、その費用として1万円程度を必要とします。さらに、エコキュートを取り付ける位置から2m以内にオイルタンクが存在する場合、そのタンクの移動作業が必要です。この作業にかかる料金は、1~2万円程度とされています。また、給湯タイプを変えると、浴槽の循環設備の取り付けに1万~1万5000円程度の費用が掛かることもあるのです。さらに、エコキュートの設置場所が狭く、ユニックなど特別な車両が必要な場合は、特別な運搬料金がかかることもあります。
このように、住宅の条件によっては追加料金が発生することもあるため、具体的な状況をしっかりと業者に伝え、正確な見積もりを取得するのがおすすめです。
付属品の費用相場
エコキュートを取り付ける際に、付属品に費用がかかる場合もあります。具体的には、脚部カバーや操作用のリモコンです。多くのメーカーや取り扱い店では、エコキュートの本体と付属品を別々に表示していることもあります。脚部カバーに関しては、3000~1万4000円程度、リモコンの場合は、1万~5万円程度が相場です。思いのほか価格が高い場合があるので、付属品についても事前に確認しておく必要があるでしょう。
エコ発電本舗の「取扱商品」「補助金情報」
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新規よりも安く済む?エコキュートを買い替える場合の費用の相場とは
エコキュートを新しく取り付ける際には、さまざまな工事が必要になるため費用も増えることが想定されます。一方で、買い替える場合には、前に使っていた設備の一部を再利用することで、コストを抑えることが可能です。結論をいえば、新しいエコキュートに交換する工事は、9~17万円ほどが相場とされています。内容は、基本的な作業だけで済む場合は9万円ほどです。しかし、既存の配管の更新や、浴槽の循環装置の追加などが求められる場合は、17万円程度かかる場合があります。もちろん、工事以外にエコキュート本体の費用も必要です。
このように、新設に比べてコストを節約することは可能ですが、あまりにも低い工事費を提示している業者には慎重に対応しましょう。手抜きの施工をされるリスクや、追加で工事が必要だといわれて高額な費用を請求されるといった問題も考えられるからです。
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いくらもらえるの?エコキュートの補助金とは
エコキュートに対し、国が「住宅省エネ2023キャンペーン」として実施している補助金が、「給湯省エネ事業」と「こどもエコすまい支援事業」です。また、地方自治体が独自の補助金を実施している場合もあります。ここでは、それぞれの補助金について紹介していきます。
国によるエコキュートの補助金
「給湯省エネ事業」は、経済産業省が実施しているエコキュートに対する補助金制度です。新築の注文住宅や分譲住宅、またはリフォームの際にエコキュートを導入する場合、5万円を補助してもらえます。この補助金の特徴は、省エネ性が高い機種と判断されれば、交換のみの場合でも交付される可能性があることです。ただし、契約期間が2023年12月31日までですので注意しましょう。
一方、「こどもエコすまい支援事業」は、国土交通省による補助金制度です。条件は「給湯省エネ事業」と同じであり、補助金はエコキュート1台につき2万7000円とされています。この補助金の特徴は、空気清浄機能や換気機能付きエアコンを同時に設置すると、さらに1万9000~2万5000円の補助金が追加されることです。ただし、 こちらも契約の期間が2023年12月31日までとなっているので、エコキュートの導入を考えている方は注意してください。
地方自治体によるエコキュートの補助金
地方自治体では、地域によってさまざまな補助金が交付されています。申請方法が自治体によって違ってくるため、まずは住んでいる地域でエコキュートに対する補助金を交付しているかどうかを調べましょう。交付している場合は、役所の担当部署に連絡し、指示に従って手続きを進めるようにします。注意するのは、自治体から交付の承認を得た後に、工事を実施することです。
▶ 自治体の補助金の詳細
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エコキュートの寿命はどのくらい?壊れた場合の保証とは
エコキュートは、しっかり手入れをすれば10~15年はもつとされています。ただし、保証については部品によって期間が違うので注意しましょう。無料保証の期間は、エコキュートのメーカーによってもほとんど差はありません。本体(リモコン含む)の保証期間が1年、ヒートポンプが3年、タンクが5年となっています。なお、三菱のみ、本体の無料保証期間が2年です。
無料の保証期間が過ぎた後は、各メーカーとも有料の延長保証を設けています。延長される年数や料金はメーカーによってさまざまです。たとえば、ダイキンの場合は10年延長で2万8000円、パナソニックなら5年延長で1万476円、8年延長で2万3333円などとなっています。また、メーカーの保証だけでなく、販売店で独自の保証を付けている場合もあるので、購入する際は必ず確認しましょう。
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エコキュートでガス代の節約は可能?ガス給湯器と比べてみた
結論からいえば、エコキュートはガスを使わないため、ガス給湯器で必要なガス代を丸々節約可能です。エコキュートは、電力を利用したヒートポンプ技術によって、大気中の熱を圧縮し、お湯を沸かします。そのため、ガスを沸かすためにガスと電気を必要とするガス給湯器に比べて、ガスも、そして電気さえも節約可能です。電気においては、メーカーの1つであるパナソニックの調査によると、ガス給湯器に比べて年間で約5万6000円節約できます。ちなみに、電気温水器と比べると、年間で約8万円の光熱費が節約可能です。エコキュートに深夜割引や太陽光発電、またはエネファームなどを利用すれば、さらに節約できるでしょう。
4人家族に最適なエコキュートのタンク容量とは?
4人家族なら、水温が9℃で設定温度を42℃にした場合、460Lのタンクを備えたエコキュートが推奨されます。なぜなら、460Lのエコキュートなら、約840Lのお湯が使えるからです。4人家族の場合、1日に使用するお湯の目安は、湯船に1回お湯をはるのに180L、シャワー6回(短くすれば7~8回)で480L、洗面・台所で180Lとされています。460Lのサイズのエコキュートで840Lのお湯が使えれば、この使用量は十分にカバー可能です。
注意したいのは、エコキュートは、備えているタンクの容量と使えるお湯の量は同じではないということです。実は、タンクの容量は「熱湯」の量を表しています。そのため、実際に使うときには水道水と混ぜることになり、通常、タンクの容量の約2倍近いお湯が使えるのです。
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エコキュートの年間電気代はいくら?節約する方法とは
エコキュートにかかる電気代は、契約している電気料金プランや使用頻度、それに機器の効率や使用する地域(寒冷地かどうかなど)によって、多少変動するでしょう。しかし、一般的には年間で1万8000~3万円程度とされています。この電気代は、ガス給湯器や電気温水器、それに石油給湯器と比べても、半分以下の電気代です。特に、電気温水器と比べると、その電気代は約四分の一といえます。
なお、「電気料金プランを見直す」「状況に応じて沸き増しの機能を停止する」「エコキュートの節約機能を設定する」を実行することで、さらに電気代の節約が可能です。通常エコキュートでは、深夜に電気料金が安くなるプランを組みます。しかし、その分日中の電気代が高くなるので、生活パターンに合っていなければプランを見直すことがおすすめです。また、エコキュートは、貯湯タンクのお湯が少なくなると、自動的に沸き増しを行う設定になっています。そのため、もうお湯を使わない状況になったなら、沸き増しの機能を停止しておきましょう。それに、エコキュートは機種によって節約機能が備わっています。もしも利用していないのなら、設定を見直すようにしてみましょう。
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エコキュートのデメリットとは?
エコキュートのデメリットには、「飲用は禁止」「水圧が弱い」「ある程度の設置スペースが必要」などがあります。エコキュートは、お湯を貯湯タンクに溜めておくシステムです。そのため、衛生上飲用はできません。また、エコキュートは水道を減圧して給湯する仕組みのため、水圧が弱くなる傾向があります。ただし、各メーカーともこの欠点を補う機能を備えた機種を出していますので、選択肢に入れるとよいでしょう。さらに、エコキュートは屋外に貯湯タンクとヒートポンプユニットを設置しなければなりません。そのため、設置するにはある程度の広さが必要です。設置するスペースがあまりとれない場合は、省スペースで設置できる機種を選ぶようにしましょう。
以前は、お湯が切れることもエコキュートのデメリットでした。しかし、新しい機種では常にお湯を満タンにしておく設定も可能なため、お湯切れを心配する必要はありません。
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エコキュートのメーカーはどこが一番良いですか?
エコキュートの利用方法は、人によってさまざまです。そのため、一概にどこのメーカーが一番よいとはいい難いのが実情です。メーカーによっても特徴のある機能の機種を提供しています。そのため、家族構成やライフスタイルによって、ベストとなるメーカーは違ってくるでしょう。ちなみに、使い方のこだわりによるおすすめのメーカーは、以下のようになっています。
・入浴剤を使ってお風呂に入りたい:ダイキン・日立
・水質にこだわりたい:三菱電機・東芝
・水圧の高い給湯がほしい:三菱電機・ダイキン・日立
・省エネ効果を優先したい:パナソニック
・地下水を利用したい:パナソニック・ダイキン・日立
・省スペースに設置したい:パナソニック
エコキュートを選ぶ場合は、自身のライフスタイルや家族構成に合わせたメーカーを選ぶようにするのが推奨されます。
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エコキュートの故障が多いメーカーは?
エコキュートの故障の多さは、販売店で交換対応したメーカーの比率で知ることができます。ある販売店の交換実績によりますと、三菱電機が26.25%、パナソニックが21.45%、ダイキンが16.81%と上位から3番までを占めています。しかし、この順位がそのまま故障が多いとはなりません。なぜなら、メーカーから販売されているシェアの多さに伴って、故障の対応が増えているとも考えられるからです。結論として、人気メーカーに故障の多いメーカーは、特にないと考えてよいとされています。そのため、売れているメーカーからエコキュートを購入するなら、故障の多さを考えに入れる必要はないといえます。
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エコキュートの仕組みと原理は?
“エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かす「ヒートポンプ方式」を採用しています。この仕組みは、低温の自然冷媒としてのCO2が大気中の熱を吸収することがスタートです。吸収された大気中の熱は、コンプレッサーによってさらに高温・高圧となり、水加熱用熱交換器を通して水をお湯にしていきます。このシステムを利用すると、わずかな電気でお湯を最高90℃まで沸かすことが可能です。具体的には、電気だけでお湯を沸かす場合と比べて、3分の1の電力で済むとされています。 少ない電力で済む理由は、エコキュートのエネルギー効率がとても高いためです。エコキュートに使われる電力は、直接お湯を沸かすためには使われていません。エコキュートでは、電力は空気の取り込み、そして冷媒の圧縮と膨張などに使われます。この際の熱交換のエネルギー効率が非常に高く、使用する電気に対して3倍以上の熱エネルギーを発生させることが可能です。これが、エコキュートが省エネといわれるゆえんです。