経済産業省は、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの出力抑制の対策を検討する。
◆ 出力抑制の現状
現状では、需要以上に発電した再生可能エネルギーは「出力抑制」となり、発電電力は活用されない状況だ。
これは、政府が掲げる「脱炭素、火力発電の削減、再生可能エネルギーの拡大」に逆行しており、再生可能エネルギーの発電量が多い場合、再生可能エネルギーの出力を抑制し、火力発電を利用する仕組みとなっている。
結果的に、発電事業者は事前のシミュレーション通りの収益を享受することができない結果となり、太陽光発電の普及拡大にも悪影響となる。
とはいえ、再生可能エネルギーは変動が激しく、主力電源としての活用は難易度が高い。電力のマネジメントにおいて需給が一致させることが前提で、実現できないと停電や設備の故障を引き起こす。
需給バランスを優先すると、火力発電をベース電源とする方がオペレーションは簡単なわけだが、昨今の環境問題を鑑みると、火力発電を優先するオペレーションは時代錯誤で、目的に矛盾している。
◆ 各エリアの電力需要と、再生可能エネルギーの発電量
エリア | 最低需要 万kW |
太陽光と風力 万kW |
比率 % |
---|---|---|---|
北海道 | 292 | 252 | 86.3 |
東北 | 724 | 817 | 112.8 |
東京 | 2945 | 1670 | 56.7 |
中部 | 1031 | 994 | 96.4 |
北陸 | 219 | 126 | 57.5 |
関西 | 1143 | 631 | 55.2 |
中国 | 495 | 600 | 121.2 |
四国 | 229 | 321 | 140.2 |
九州 | 688 | 1088 | 158.1 |
沖縄 | 74 | 37 | 50.7 |
◆ 補填の財源は?
出力抑制が発生した際は、その分の収益を補填するらしいが、財源は「電気料金で賄う」と記載されている。
送配電会社が発電事業者に支払う立て付けのようだが、結局のところ電気料金の値上げにつながる可能性もあり、再エネ賦課金として国民から搾取される可能性もありそうだ。
◆ 再生可能エネルギーの普及に向けて
再生可能エネルギーを普及拡大させることは番長一致で周知の事実ですが、具体的には電力会社向けのガイドラインで「最低出力を50%以下に抑制する」と名言している。
火力発電の発電量を削減することで、再生可能エネルギーの活用量を増やし、それでも余る場合は余剰分を他のエリアに配電する。
今後は、蓄電池も普及拡大するので、蓄電して太陽光発電が発電しない夕方以降の活用にも期待できる。
◆ 太陽光パネルの価格と性能を比較
太陽光パネルの価格相場と性能一覧は以下をご参照ください。
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◆ 太陽光発電の補助金
太陽光発電の補助金(自治体から)は以下をご参照ください。
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